新宿御苑ミュージアムで出会う、自然と歴史の新しいかたち
御苑の東側、大木戸門近くにひっそりと佇むのが、2022年にオープンした新宿御苑ミュージアムです。ここは、御苑を「ただの散歩道」から「物語の舞台」へと変えてくれる、知的な寄り道スポットです。
木の温もりと緑に溶け込む建物
ミュージアムの設計を手がけたのは、建築家・横河健(よこがわ けん)氏。御苑の景観と調和するよう丁寧に設計されていて、建物そのものがすでに“展示品”のような存在感です。
木とガラスを基調としたこの建物は、御苑の自然に調和するよう設計され、国産スギ材をふんだんに使用。中に入ると、やわらかい木の香りに包まれリラックスします。
大きなガラス面からは自然光が差し込み、緑に囲まれ、新宿にあるミュージアムとは思えない開放感があります。
また、太陽光発電によるゼロカーボン運営を実現しており、建築としてのサステナビリティも高く評価されています。
御苑の記憶を映像と展示で体感
ミュージアムのテーマは「知る・感じる・つながる」。難しい解説ではなく、心に残る“ストーリー”として御苑の魅力を伝えてくれます。
映像展示室|過去と現在をつなぐタイムトラベル
映像展示室では、御苑の歴史を支えた園芸技師・福羽逸人(ふくば はやと)氏の語りで、御苑のルーツをたどります。
植物展示コーナー|知ってから歩くと、世界が変わる
季節の草花をアクリル標本とタッチパネルで紹介するコーナーでは、名前や特徴をチェック可能。 「この花、園内で見た気がする!」と、後の散策がまるで宝探しのように楽しめます。 ミュージアムの知識をポケットに入れて出かけると、御苑の歩き方が変わります。
歴史・資料展示|御苑の“舞台裏”にふれる
ここには、明治から昭和にかけての職員が残した整備日誌や業務記録も展示されています。 「雨続きで剪定ができない」「池の泥さらい完了」など、地味ながらリアルな日々の記録から、御苑を陰で支えてきた人々の姿が浮かび上がります。
こうした“縁の下の力持ち”の存在が、いまの美しい風景をつくっているわけです。
御苑を散策する前に、ちょっとだけ新宿御苑ミュージアムに立ち寄ってみてください。ほんの少し“背景”を知ってから歩くだけで、庭園の風景がいつもより身近に感じられるはず。
新宿御苑の詳しい記事はこちらからどうぞ!
■都会のオアシス「新宿御苑」春は桜、秋は紅葉、温室や茶室も!
(YOKOSO新宿編集部)
基本情報
施設名 | 新宿御苑ミュージアム |
住所 | 東京都新宿区内藤町11 |
開園時間 | 10/1~3/14 9:00~16:00(閉園16:30) 3/15~9/30 9:00~17:30(閉園18:00) 7/1~8/20 9:00~18:30(閉園19:00) |
休園日 | 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌平日) 年末年始(12月29日~1月3日) ※3月25日から4月24日までと11月1日から15日までについては月曜日も休まず開園 |
入園料 | 一般500円、学生(高校生以上)250円、小人(中学生以下)無料、65歳以上250円 ※30人以上団体割引あり(400円)※事前申込不要 新宿門、大木戸門、千駄ヶ谷門にコインロッカー有り(有料300円、500円) |
アクセス | JR「新宿」南口から徒歩10分 東京メトロ丸の内線「新宿御苑前」出口1から徒歩5分 東京メトロ副都心線「新宿三丁目」E5出口から徒歩5分 都営新宿線の「新宿三丁目」C1・C5出口から徒歩5分 |
※価格、営業時間、定休日などの店舗情報は変更されている場合があるので、最新情報は直接施設に確認してください。