8日夜半から翌朝にかけて各地に爪痕を残した台風15号。大雨と強風が激しかったですよね。
9日の新宿、とあるビルでは看板が剥がれ落ちそうな危険な状況で、前の道を立ち入り禁止にして復旧作業をしていました。こんなに大きな物が落下しなくてほんとによかった。

参道に現れた緑の絨毯、その正体
そして、会社まで近道しようと花園神社の境内に入ると、なぜか参道の一面が緑色、緑の絨毯が引き詰められていました。 なんと参道を埋め尽くしているのは落ち葉ではなく、深緑色のイチョウの葉でした。、雨に濡れてキラキラと輝く緑がハッとするほど美しかったので写真をパチリ。
前日の台風の影響で、強風にあおられ葉っぱが黄色に色づく前に大量に散ってしまったのです。
さらに地面をよく見ると、緑の中には黄色の丸い物体が…びっくりするくらい大量の銀杏がそこかしこに落ちていました。

まだ熟していないから、食べられないと思ったら、9月に入ってからのギンナンは食べれるそう。
黄色い銀杏と青い銀杏の実の違い
ところで、銀杏は煎ってから殻を割ると緑色と黄色のものがあるのをご存じですか?
実は、緑色の銀杏は木についていたばかりの新鮮なもの、一方で黄色っぽいものは、木から自然に落ちて時間が経ったものなんです。

新鮮な銀杏は中身がしっとりモチっとしていて、色も鮮やかな緑。料理店などでもよく使われる上質な銀杏です。 今回の台風で落ちた銀杏は、強風で木から早く落とされてしまったため、本来なら木の上にあるはずの新鮮な緑色の銀杏だったんですね。
銀杏がどうなったか翌日の昼に靖国通りと花園神社に見に行ったら、葉も銀杏もすっかり片付けられていました。
さすが、綺麗好きな日本人はやることが早いです。

道に落ちている銀杏を拾ったら犯罪?
ちなみに靖国通りにもイチョウ並木が続き、10月、11月の季節になると道に銀杏の実が落ちています。
銀杏は買うとあんがい高いですよね。かといって道に落ちてる銀杏を拾うのも恥ずかしい。拾っている人を新宿で見かけたことはありませんがませんが、はたして、「道に落ちている銀杏を拾って持ち帰ったら犯罪になるのか?」と、疑問が湧いてきたので調べてみると。
とのこと。ということは、道に大量に落ちている銀杏は頂いてもいいってことです。くれぐれも、落ちている実は拾って良いけれど、木からもぎ取ってはいけませんよ。 神社や公園などは管理者がいるので、黙って拾うのはいけません。
匂いが強烈!処理も手がかかる銀杏の実
銀杏を持ち帰るにしても、問題は、あの強烈な匂い!!
袋に詰めて電車に乗って家に持ち帰るのは、熟した銀杏は“くさや”並みの匂いを発するから電車で持ち帰るのは地獄です。
無事に銀杏を持ち帰ったとしても、臭い皮と果肉を取り除かねばならない処理が大変そう。たとえば、銀杏の実を果肉ごと10〜15cmほどの深さに埋めておくと、気温や土の状態にもよりますが、1〜2週間ほどで果肉が柔らかくなり、取り除きやすくなるようです。 また、手袋をして果肉をこすり落とし、水で数回洗ってから乾かす方法もあります。 どちらの方法でも強烈な匂いがあるため、住宅地では処理場所に注意が必要です。匂いや手間を考えると、買った方がよさそうです。
東京都健康安全研究センターによると、銀杏には4-O-メチルピリドキシン(MPN)という物質が含まれ、食べ過ぎると吐き気や嘔吐、下痢などの中毒を起こす場合があるので、食べ過ぎないようご注意ください。
大人は1日10個程度。5歳以上のお子さんで5個以内にしておきましょう。
(YOKOSO新宿編集部 松尾)