都心に広がる静寂と自然のパワースポット
1920年に創建された明治神宮は、JR原宿駅のすぐ裏手という都心の真ん中に位置しながら、約70万平方メートルという広大な敷地を誇る、日本を代表する神社のひとつです。
境内に足を踏み入れると、約10万本、200種類以上もの樹木が生い茂り、まるで都会の中に突如現れる森のような緑豊かな景色が広がります。今日は、そんな明治神宮の魅力をご紹介します!
明治神宮のご利益は?

明治神宮の本殿
ご祭神として祀られているのは、明治時代を象徴する存在である明治天皇と昭憲皇太后。夫婦仲が非常に良かったことから、良縁成就や夫婦円満、家内安全のご利益があると伝えられています。
さらに、無病息災、学業成就、厄除け、開運招福など、さまざまな願いに応えてくれる神社として、年間を通じて多くの参拝客が訪れます。正月三が日には、全国から約300万人以上もの初詣客が訪れる、日本屈指のパワースポットとしても知られています。
1920年の創建時に建てられた本殿は、戦災により一度焼失しましたが、1958年(昭和33年)に再建され、現在もその姿を保っています。檜(ひのき)をふんだんに使用した社殿は、自然と調和するように設計されており、訪れる人々に凛とした空気と深い敬意を感じさせます。
晴れ姿とともに、祝いの日の明治神宮
人生の節目を祝う場として、成人式の日には色鮮やかな振袖姿で記念写真を楽しむ新成人や、七五三詣の季節には、色とりどりの着物を身にまとった子どもたちで境内が華やぎます。
明治神宮では、伝統的な神前式が執り行われており、厳かな雰囲気の中で結婚の誓いを交わすことができます。挙式は「奉賽殿(ほうさいでん)」で行われ、神職と巫女に導かれて境内を進む「参進」の儀式は、日本の結婚式を象徴する美しい光景です。

明治神宮の結婚式
歴史や文化に触れる「明治神宮ミュージアム」
明治神宮を訪れた際は、ぜひ本殿だけでなく敷地内にある明治神宮ミュージアムにも足を運んでみてください。
2019年、鎮座100周年を記念してオープンしたこのミュージアムは、著名な建築家・隈研吾氏が手がけた自然と調和するデザインが印象的です。木材をふんだんに使い、周囲の森と一体化するように設計された建物は、まるで自然の中に溶け込むかのような心地よさを感じさせてくれます。
館内では、明治天皇と昭憲皇太后ゆかりの御品や、明治時代を象徴する工芸品、貴重な宝物などが展示されています。
ミュージアムでは、季節ごとに特別展や企画展も開催されています。
開館時間:10:00~16:30(最終入館16:00)
休館日:毎週木曜日(祝日の場合は開館)、展示替え期間
入館料:一般:1,000円、高校生以下:900円、小学生未満:無料
自然が織りなす癒しの庭園「明治神宮御苑」

明治神宮御苑 隔雲亭
明治神宮の南側に広がる「明治神宮御苑」は、約83,000平方メートルの敷地を持つ庭園で、都心とは思えないほどの静けさと自然美を誇ります。その歴史は江戸時代に遡り、熊本藩主・加藤家や彦根藩主・井伊家の下屋敷の庭園として利用されていました。
明治時代には宮内省の所管となり、「南豊島御料地」と呼ばれ、昭憲皇太后のための遊歩庭園として整備されました。この御苑の存在が、明治神宮の鎮座地が代々木に決定された大きな理由の一つとされています。
湧き出る清水のパワースポット「清正井」

明治神宮御苑 清正井
御苑の奥深くには、「清正井(きよまさのいど)」と呼ばれる井戸があります。この井戸は、戦国武将・加藤清正が掘ったと伝えられ、毎分60リットルの清水が湧き出ています。その絶え間ない湧水から、悪い気を浄化し運気を上げるパワースポットとして知られ、多くの参拝者が訪れます。
初夏を彩る「花菖蒲」
明治天皇が昭憲皇太后のために整備したとされる「菖蒲田」では、毎年6月に約150種1,500株の花菖蒲が咲き誇ります。紫、白、ピンクなど色とりどりの花々が庭園を彩り、多くの観光客や写真愛好家が訪れる初夏の風物詩となっています。
静寂の茶屋「隔雲亭」
御苑内には、明治天皇が昭憲皇太后のために建てたとされる「隔雲亭(かくうんてい)」という茶屋があります。戦災で一度焼失しましたが、戦後に再建されました。その簡素で落ち着いた佇まいは、庭園の自然美と調和し、訪れる人々に静寂と癒しを提供しています。
四季折々の花と野鳥の楽園
明治神宮御苑では、四季を通じて様々な花々や野鳥を観察することができます。春のヤマブキ、初夏のツツジ、夏のハス、秋の紅葉など、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。
また、カワセミをはじめとする多くの野鳥が生息しており、バードウォッチングにも最適なスポットです。
開苑時間:3月~10月:9:00~16:30、11月~2月:9:00~16:00、6月中:8:00~17:00(土日祝は18:00まで)
御苑維持協力金:500円
隣接する「代々木公園」も楽しめる!

都会のオアシス明治神宮御苑
明治神宮の隣には、東京を代表する広大な都市公園「代々木公園」が広がっています。ジョギングやサイクリング、ピクニックドッグランなど、市民や観光客の憩いの場として親しまれています。
明治神宮の参拝後には、緑豊かな代々木公園を散策し、四季折々の自然を感じながらゆっくり過ごすのもおすすめです。春の桜や秋の紅葉、広大な芝生広場など、都会の中心とは思えない開放感が味わえます。
所在地:東京都渋谷区代々木神園町2-1
開園時間:常時開園(24時間)
※ただし、サービスセンターや各施設は年末年始に休業となります。
入園料:無料(一部有料施設あり)
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(YOKOSO新宿編集部 松尾)
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基本情報
名称 | 明治神宮 |
住所 | 東京都渋谷区 代々木神園町1-1 |
TEL | 03-3379-5511 |
参拝時間 | 参拝時間 日の出と共に開門し、日の入りに合わせて閉門するため、月により時間が異なる |
定休日 | 無休 |
サイト | http://www.meijijingu.or.jp/ |
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