「お、も、て、な、し」招致から早6年、2020年東京オリンピックが間近にせまってきました。公式エンブレムのデザイン再考やマラソンの開催地変更など色々あったものの、やはりそこは半世紀ぶりの一大イベント。どんな感動が生まれるのかと期待せずにはいられませんね。
新国立競技場(オリンピックスタジアム)が完成!
そんな歴史の幕開けとなる開会式の会場「新国立競技場」が、2019年11月末についに完成しました。場所は新宿区霞ヶ丘町。JR総武線「千駄ヶ谷駅」または「信濃町駅」から徒歩約5分です。
1964年大会で活躍した「国立競技場」が生まれ変わるわけですが、どんなスタジアムになるのか、あまり知らないという方も多いのでは。調べていくと、高度経済成長期のような肩に力の入ったものではなく、自然体で温かみのある現代的な魅力が見えてきました。
周囲に溶け込み、市民に開かれたスタジアム
「新国立競技場」の近隣には「明治神宮」があります。200種類を超える木々が立ち並び、都会には珍しい生物や絶滅危惧種も住んでいるほど、豊かな自然に囲まれた環境です。
そんな周辺の緑と調和するように設計された「新国立競技場」は、木材や植物をふんだんに使った優しいデザインが特徴的。
例えば、外周には杉で覆われた軒庇(のきびさし)が付いていて、夏の暑い日差しを遮り、自然の心地よい風が観客席に届くよう工夫されています。建物の高さは低めで、威圧感もありません。大屋根や外観、室内空間にも自然素材を取り入れていて、建物全体からぬくもりを感じます。
地上から30mの高さにあるのは、市民の利用できる散歩道「空の杜」。一周およそ850mで、東京の都市景観を臨みながら散策が楽しめる注目スポットです。オリンピック後も、「あの時はね…」なんて思い出話をしながら、語り継がれていく様子が目に浮かびます。
10年後、50年後、そして100年後…いつまでも多くの人々が集まる、憩いの場所になるのではないでしょうか。
設計者は建築家・隈研吾氏
「新国立競技場」の設計を担当したのは、世界的に有名な建築家の隈研吾氏。木や石の自然素材を使った和テイストなデザインで知られています。今回の設計でも、外壁に杉、屋根を支える構造に唐松を使用し、その作風がよく表れています。軒庇(のきびさし)には、47都道府県の木材を利用しているのだとか。
デザインについては当初、イラク出身の女性建築家、ザハ・ハディッド氏の案が採用されていましたが、コスト問題でまさかの白紙に。そこで白羽の矢がたったのが、隈氏でした。
隈氏が建築家を目指したのは、1964年大会で当時建設された「代々木体育館」に惹かれたことがきっかけなのだそう。もう一度巡ってきた東京オリンピックに建築家として関わることになるなんて、運命的ですよね。
地域一体で盛り上がる!周辺には東京体育館や国立代々木競技場も
「新国立競技場」から徒歩数分のところにあるのは「東京体育館」。メインアリーナの収容人数は約1万人と大規模で、2020年大会ではオリンピック・パラリンピックともに卓球の会場になります。
また、「新国立競技場」の最寄り駅から電車で約10分、JR山手線「原宿駅」または副都心線「明治神宮前駅」から5分ほど歩くと、「国立代々木競技場(代々木体育館)」が見えてきます。
こちらも1万人以上を収容できる大きな会場。2020年大会では、オリンピックのハンドボール、パラリンピックのバドミントン、車いすラグビーで活用されます。
ちなみに「新国立競技場」で開催される競技は、オリンピックの陸上競技とサッカー、パラリンピックの陸上競技です。
熱気と興奮で、地域全体が盛り上がること間違いなしですね。
ぜひ足を運びたい日本オリンピックミュージアム
「新国立競技場」のすぐ近くにある「日本オリンピックミュージアム」。目の前に新国立競技場を眺められる場所にあるオリンピックに関する魅力が満載のミュージアムです。
建物前には写真スポットもあるので、ぜひこちらにも足を延ばしてみましょう!
詳細はこちらの記事をご覧ください。
■オリンピックの魅力が満載の新スポット「日本オリンピックミュージアム」
興奮冷めやらぬときは新宿繁華街へ
これらの会場の近くには東京を代表する繁華街、新宿があります。
「新宿西口思い出横丁」「歌舞伎町」「新宿ゴールデン街」など、それぞれに特色のあるエリアが点在。「このままでは帰れない!」というテンションのときには、新宿の夜を満喫してみてはいかがでしょうか。
試合観戦や打ち上げなどにはスポーツバーもおすすめ。観戦チケットが取れなかった方や試合後に仲間と語り合いたいという方は、ぜひチェックしてみてください。
■素材厳選の創作料理が味わえるスポーツバー「Sector 7G(セクターセブンジー)」
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(文:熊戸まこ)