中高年が若いころの新宿
新宿で誰かと待ち合わせしたこと、ショッピングを楽しんだこと、学生時代に遊びに来たこと…。
新宿は、昭和から令和まで、世代を超えて多くの人にとって“思い出の街”です。
今回は、昭和と今の新宿での待ち合わせスポットや、中高年女性の新宿の街との関わり方を振り返ってみましょう。
まずは、2018年に「DoCLASSE」が全国の40〜70代女性3388名を対象に行った「街とあなたに関するアンケート」結果を見てみましょう。
昭和の定番待ち合わせスポットは?
アンケート結果によると、中高年女性の約20%が学生時代に「新宿」で遊んでいたことが判明。そして、「新宿の待ち合わせ定番スポットは?」の質問には、16.9%の人が「新宿アルタ」と回答。次いで11.1%が「伊勢丹」、10.4%が「新宿南口」とという結果になりました。
「新宿アルタ」は、フジテレビ系の人気番組「笑っていいとも!」の公開生放送が行われていたことでも有名。昭和〜平成を通じて、待ち合わせの定番スポットとして親しまれていました。しかし、残念ながらアルタは2025年2月28日をもって営業を終了し、約45年の歴史に幕を閉じました。
閉店の理由は老朽化によるものとされ、今後の跡地の活用については未定となっています(2025年3月現在)。
約6人に1人が「新宿アルタ」と回答していて「新宿アルタ」は多くの中高年女性から“新宿の待ち合わせ定番スポット”として認識されているようです。
そういう中高年の筆者も、10代、20代の頃はよくアルタ前で待ち合わせをしたものです。今だに新宿の町をよく知らない人と待ち合わせるときに「アルタ」の名が頭に浮かぶほど、長年のクセが身に染み付いてます。
そして「伊勢丹」「新宿南口」もいまだに利用しているのでアンケート結果にドンピシャ!
ちなみにグラフにある「京王プラザのロビー」「新宿西口交番」「紀伊国屋」は、筆者もよく待ち合わせに利用していました。ホテルのロビーは綺麗だしトイレもあって快適。西口交番は安全で分かりやすい、紀伊国屋だと本を見ながら時間も潰せるので便利だからです。
みんな考えることは同じなんですねー!
「あなたが学生時代に遊んだ、東京の街はどこですか?」
この質問では、新宿は2位で20.3%の人が「新宿」と回答。1位は渋谷、3位が銀座です。
40代~70代の女性が青春を謳歌していた時代はバブル期。イケイケのワンレン・ボディコン姿で六本木のディスコに繰り出したり、麻布や青山で夜遊びした女性も多かった華やかな時代です。
そのため、映画やショッピング、食事、飲み会など女性が楽しみたい事がバランス良く揃って、新宿よりオシャレ感の高い渋谷が、1番だったのではないでしょうか。
「あなたがよくショッピングで行く東京の街はどこですか?」
この質問に対しては、1位35.3%の「銀座」に次いで20.2%の人が「新宿」と回答する結果となりました。
今の中高年女性が若いころは、高級なイメージの銀座でお買い物というのはステータスも高くダントツ人気ですが、渋谷を大きく引き離して新宿が2位となっています。
現在の人気待ち合わせスポットは?
2025年2月末に「新宿アルタ」が閉店したことで、「じゃあ今はどこで待ち合わせるの?」と思った方も多いのではないでしょうか。
実は、現在も多くの人が利用しているのは――昭和や平成の頃から変わらない、昔ながらの定番スポットなんです。
たとえば、東口交番前、西口交番前、新宿の目(西口地下広場)、紀伊國屋書店前、伊勢丹前、京王プラザホテルのロビーなど、いずれも「分かりやすく、安心できる」という点で、今もなお根強い人気。
スマートフォンがあればすぐ連絡が取れる時代ですが、実際には「どこで合流するか」が曖昧だと意外と迷いやすいもの。だからこそ、「ここにいれば相手が絶対見つけてくれる」という安心感のある場所が選ばれるわけですね!
また、駅周辺が再開発されても、こうした“おなじみの待ち合わせ場所”は地元の人や長年の利用者にとって共通認識のある目印になっています。
比較的新しい場所として人気があるのが、Suicaのペンギン広場(新南改札付近)、NEWoMan前(南口)、ポケモン広場(ヨドバシカメラ前)といったスポット。ベンチが多く、ちょっとした時間つぶしができたり、写真映えする背景があるのも魅力です。
新宿での待ち合わせスポットは、時代が変わっても人の思い出とともに生き続けています。あなたにとっての“定番スポット”は、どこでしたか?
「新宿」という街は、昔も今も変わらず中高年女性に愛されている街です。
南口も駅周辺がすっかり整備され、「NEWoMan」ができてイメージアップ。西口も再開発が進行中で、これからの新宿はますます魅力的に進化していきそうです。
懐かしさと新しさが同居する街、新宿。多くの人にとって、大切な“待ち合わせの街”であり続けるのではないでしょうか。
(YOKOSO新宿編集部 松尾)